ブラジルの音楽といえば何を思いだしますか?
情熱のサンバ、お洒落カフェの定番ボサ・ノヴァ…あとはちょっと興味のある方でショーロを思い出すくらいでしょうか。
他にあるの?という声も聞こえてきそうです。
日本は世界でも稀に見る「ブラジル音楽大国」。ブラジル本国では手に入らない貴重な音源が数多くCD化されているのは有名な話です。
でも実は日本のファンが聴いているのはごく限られた一部のジャンル。特に現代のブラジルの人々が聴いている音楽がほとんど入ってきていないことは、あまり知られていません。
中南米最大の国土を持ち、先住民のインディオ、アフリカ系黒人、ポルトガル人、そして世界中からの移民で構成された多民族国家、ブラジル。
様々な民族の文化や風習が出会い、溶けあい、長い年月を経て熟成されたブラジルの文化は、豊かな多様性に満ちています。
もちろん音楽も多種多様です。大衆音楽の代表であるサンバ、1950年代半ばに生まれたボサ・ノヴァ、北東部の音楽フォホー、リオのショーロ(ショリーニョ)、ダンス音楽のランバーダ、ボサ・ノヴァ以降に生まれたMPB、長い伝統を持つクラシック…。
まずは聴いてみて下さい。多様なリズムとシンプルかつ奥深いメロディ、美しいハーモニーに溢れた国、ブラジル。
サンバとボサ・ノヴァだけじゃもったいない…。
本当のブラジル音楽の世界へようこそ!
<サンバ>
元々はアフリカの男女のペアによる踊りの名称。正確な起源は不明だが、20世紀初頭、ブラジル北東部のバイーアからリオ・デ・ジャネイロに移り住んだアフリカ系ブラジル人の間から生まれたとされる。ポルトガルなどのヨーロッパ、アフリカ、インディオの音楽の融合と考えられ、ブラジルのポピュラー音楽のメイン・ストリームである。
<ボサ・ノヴァ>
1958年にジョアン・ジルベルトが録音した「想いあふれて」から始まったとされる、サンバの変型。64年に「イパネマの娘」が世界的なヒットとなったものの、軍事政権誕生などの時代変化を受けて、国内での全盛期は短かった。その豊かな音楽性は後の音楽に大きな影響を与え、MPBと呼ばれる音楽の出発点にもなった。
<ショーロ(ショリーニョ)>
ショーロとはポルトガル語で「泣く」という動詞であるショラール(chorar)から派生した言葉。19世紀末にリオ・デ・ジャネイロで発達した、舞曲の器楽合奏。フルート等のメロディ楽器、カヴァキーニョ(ウクレレに似た楽器)、ギター、タンバリン等の打楽器から成る。
<MPB>
ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ、"Brazilian Popular Music"の意。狭義にはボサ・ノヴァの後、1960年代後半に生まれた音楽で、エレキギターを初めとした欧米のロックの要素やジャズなども取り入れられたもの。広義ではブラジルのポピュラー音楽全般を指す。
<フォホー>
ブラジル北東部を起源とし、ブラジル全土で愛好される、ダンス音楽のひとつ。パーカッションやギター、アコーディオン、フルート等で演奏される。




